現金以外の支払いの仕訳は?デビットカードや後払い方式で支払ったとき

現金じゃなければ「未払金」で済む!?

 クレジットカードの仕訳で活躍する「未払金」。「まだ払ってませんよ」というわかりやすい科目です。現金を扱わない支払などによく使われますが、「未払金」を使わない仕訳もあります。

また「未払金」と「買掛金」で迷うこともあるかと思います。「買掛金」は主に「仕入」に関わる勘定科目です。商品の売買の際支払いを後に回せば「買掛金」です。「未払金」は「買掛金」以外の費用資産売買に使われる科目です。商品の仕入をクレジット払いにした場合の正確な仕分は「仕入/買掛金」「買掛金/未払金」「未払金/現金または預金」と3段階を踏んで初めて消化されます。仕入に現金以外の支払方法を利用した場合(特に小売業)は、商品原価に関わってきますので「買掛金」の仕訳をした方がよいでしょう。そして、支払日には「買掛金」と「未払金」を利用明細書などから洗い出し、それぞれ個別に消化する必要が出てきます。

いずれにしても、現金以外の支払いをした場合は、利用した金額と支払った金額がきちんと相殺されているかのチェックが必要になってきます。決算書手前で1年分の間違いを探すのはとても手間になります。毎月のチェックを心がけた方がよいですね。

 

預金口座から直接差し引かれるデビットカード

 クレジットカードと同じような使い方が」できるデビットカード。クレジットカードとの違いは、「口座預金にある金額が限度額」なので使い過ぎになりにくいところです。

デビットカードはおおかた使うのとほぼ同時に口座から引き落とされます。ですので、基本的な仕分けは「費用/預金(普通預金)」となります。「預金」で扱いますから仕訳帳はともかく、間違って現金出納帳に記帳しないように気を付けましょう。会計ソフトでは仕訳帳の科目で自動に割り振ってくれますが、手書きやエクセルなどを使って記帳している場合は「預金出納帳」になります。預金出納帳は通帳のコピーでも代用できます。通帳自体が「預金出納帳」とほぼ同意義ですが、細かい内訳は記載されないので、通帳だけで間に合わそうとするなら預金の動きのつど通帳に取引をメモしておきましょう。

 

後払いの「ポストペイ方式」

おサイフケータイやクレジット会社の「ポストペイ方式」と呼ばれる後払いの支払方法を利用している方もいるのではないでしょうか。この支払方法は仕訳的にはどのように見たらよいのでしょうか。

まず、ポストペイの性質を把握しましょう。「ポストペイ方式」とは、現金などをチャージすることなく電子マネーと同様に使える機能です。利用分はクレジット決済になります。ここで必要な情報は「クレジット決済になります」という部分だけです。

電子マネーのようにサインレスや機器にかざすだけで利用できますが、支払方法自体はクレジット払いになりますので仕訳も同様になります。利用した日に「費用/未払金」、支払日に「未払金/現金または預金」となります・

ポストペイ方式とは少し意味合いが違いますが、携帯会社のキャリア決済も同様の手順で仕訳できますね。携帯料金はほとんどの方がクレジット払いを利用しているでしょうから、実質クレジット払いになります。「未払金」として処理します。キャリア決済の注意点は、請求が携帯料金とともにくるため、明細書の金額そのままを「通信費」として計上してしまわないことです。利用した時は忘れずに利用明細を確認し、通信費と未払い費用にわけて計上しましょう。

 

「小切手」や「手形」って?

現金以外の支払方法として簿記でよく出てくるのが「小切手」や「手形」。言葉を聞いたことがあっても、個人事業主ではほとんど取り扱わないのがこの2つです。ですが、支払方法の一つとして、知識に加えておいても損はないかと思います。

「小切手」は「現金では払わないけど、この紙(小切手)を銀行に持っていくと現金化してくれますよ」というもの。主に高額に取引の時に使われます。取引のために多額の現金を常に持ち歩くわけにはいかないですからね。「手形」は小切手にも似てますが、「支払う日や支払者を約束するもの」です。「手形」は約束された期日以降に銀行で現金化することができます。「小切手」「手形」ともに個人事業ではほとんど扱わず、「売掛金」や「買掛金」、「未払金」を使うことが多いでしょう。

仕訳方法としては、「小切手」「手形」ともに支払うときは「当座預金」から引かれます。「普通預金」ではなく「当座預金」になるので、当座を持っていない場合は当然その取引自体できないことになります。

「帳簿に当座預金という科目があるけど、普通預金とどう違うの?」と疑問がここで晴れますね。通常の取引は現金と普通預金で間に合います。しかし、法人成りをした場合などは事業の金額規模によっては必要な取引になってきます。お金の流れの知識として頭の片隅に置いておきましょう。

 

仕訳でお金の動きをはっきりさせる

なるべくならすべて現金で決済できれば問題も難しいこともありません。ですが、仕入れ方法や金額によっては現金以外を使うしかない場合もあります。様々な支払方法が増えるということは、それに対応した仕訳や記帳方法を覚えなければならない、ということです。現金とは違い、手元の金額を数えて修正できるものではないので、記帳ミスが起こらないようにしたいものです。

「仕訳」は事業を行うことによってお金がどのように動いたかを記すものです。仕入れによって現金が商品に変わった。費用によって現金が事業を運営するための必要経費になった。売上金が預金口座に振り込まれたことで資産が増えた。これらの動きが一目でわかるようにするものが帳簿です。なので、電子マネーであっても後払いであっても基本的には「どこのお金か(現金・預金・未払金など)」、「何になったか(資産・負債・費用)」がわかるようにするといいだけです。

大枠のルールを守れば、科目の追加などはある程度の融通が利くものです。難しく考えずに「何が減ったか」「なんで減ったか」がはっきりわかると支払いの仕訳をしやすくなりますよ。

takuto

takuto現役・独立系ファイナンシャルプランナー

投稿者プロフィール

大学卒業後、地元のハウスメーカーに就職。3年後、ファイナンシャルプランナーに転向。
携帯料金の見直しから、相続の相談まで幅広くメリットを出すうちに、紹介が紹介を呼び、多いときで月に100件以上の打ち合わせを行うことも。
「知らずに損しているを無くす」をモットーに、ライフプランをもとにした貯金の考え方や節約術、お金の管理運用などのアドバイスを行っている。

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